三井住友カードが「選べる無料保険」という保険をスタートしました。詳細は以下。
選べる内容は4つ。
・日常生活安心プラン(個人賠償責任保険)
・ケガ安心プラン(入院保険(交通事故限定))
・持ち物安心プラン(携行品損害保険)
・旅行安心プラン(海外・国内旅行障害保険)
では、それぞれの内容とどれを選ぶべきかを考えます。
・日常生活安心プラン
偶然により他人に賠償責任を負った場合
(一般)対人・対物で20万円限度
(ゴールド・プラチナプリファード)対人・対物で100万円限度
・ケガ安心プラン
交通事故により入院した場合
(一般)入院1日1,000円、一時金10,000円
(ゴールド・プラチナプリファード)入院1日3,000円、一時金20,000円
・持ち物安心プラン
身の回りの品が盗難・破損した場合。借りたものを破損した場合。
(一般)携行品30,000円(免責3,000円)
(ゴールド・プラチナプリファード)携行品50,000円(免責3,000円)、携行品100,000円(免責5,000円)
・旅行安心プラン
旅行中に事故にあった場合
(一般)ナシ
(ゴールド)死亡2,000万円
(プラチナプリファード)死亡2,000万円、入院5,000円、通院2,000円
どれが必要か
これらの中で一番必要な保険は個人賠償保険です。もうこれ一択。というのも、自分がケガをさせられたりする時はそんなにお金はかかりません。相手が明確にわかる場合はその人が治療費を負担することとなります。責任割合による多少の前後はありますが。また、自分の責任によるケガについても治療費用は限定的です。というのも、自分の責任である場合は割と我慢して通院を控える人がほとんどだからです。これに対して、他人にケガをさせてしまった場合はその費用負担は青天井です。他人の方も費用負担してくれるなら、ということでどんどん通院を長引かせ、どんどん治療費を請求してきます。ですので、自身の財産状況にかかわらず、賠償責任保険は必須です。
さて、善良な一般市民が保険加入を考える際に必要なことは、まずはすでに保障を持っているかどうかを調べること。必須と申し上げた賠償責任保険ですが、通常は任意の自動車保険や火災保険に付帯します。ですのでまずはそれらの既に加入している保険を調べてみましょう。
任意の自動車保険は自動車乗る人なら必ず入るでしょうし、自動車を持っていなくても火災保険に入っていない人はいない・・・ですよね?この保険については同居家族もしっかり保障してくれるので、世帯主でない方もしっかりと確認してみてください。さらには、別居であっても未婚の子であれば保障対象となることがあります。
で、付帯していればよいのですが、付帯していない場合。付帯していないなら今回のカード保険で加入すればいい、というわけにはなりません。というのも、一般カードの20万円というのはやや心許ないです。賠償対象が「物」である場合にはなんとかギリギリというところです。保障されるかはまだ約款など詳しく読んでいないのでわからない部分はあるのですが、例えば電動自転車が壊れた、最新スマホが壊れた、なんかだと10万円は軽く超えてきます。これに相手のケガが加わると、20万円はギリギリかと思われます。いや、20万円で済めば良い方かもしれません。相手によっては100万円単位で請求されることもあります。ここで役に立つのが保険で、上限が十分にあれば「治療費は全額保障するから直接保険会社とやりとりしてくれ」と言うことができ、泥沼化を防ぐことができます。安心という意味では300万円くらいはほしいですが、相手が高級車だったりする可能性もありますので、やはり1億円といった実質無制限的な保障を準備しておくべきでしょう。
つまり、賠償責任保険は必須だが、金額が少ないので火災保険・自動車保険で入っておくべき。
さて、こうなってくるともう必要な保険はこの中にはありません。あったらあったで良いのかもしれませんが、なくてもなんとかなるものばかりです。注目すべきは持ち物安心保険でしょうか。これは便利そうです。金額も30,000円とそれなりな金額です。ただ、実はこちらも自動車保険・火災保険に付帯する場合があります。重複加入しても加算して保険金が支払われることは通常はありません。ですので、善良な一般市民であれば重複加入は不要です。未加入の場合ですが、三井住友カードはカードでの購入後90日間は破損や盗難について保障してくれますので、その点を踏まえて加入するのであれば良い選択となるでしょう。
旅行安心プランはどうでしょうか。こちらはなかなか面倒な条件がついていて、「その旅行の代金をカードで支払った場合」という条件がつきます(クレジットカードによっては自動で付帯されるものもあります)。というわけで、自動車で移動される方は役立つ機会は稀有です。また日常的な移動に電車を使う方でも、その代金をカード決済される方は少ないでしょう。というわけで、この保険が役に立つのは「ホテル・旅館などの宿泊費を事前に決済した場合、または決済後の現地滞在・帰路」と考えられます。なかなか使える場面は限られていると言えるでしょう。
また、ここで考えるべきは、ケガ安心プランとの比較です。こちらについては、死亡保障こそないものの、入院に関する保障は一般・ゴールドは上位互換、プラチナプリファードでも上位互換と考えて良いでしょう。これが旅行以外でも、決済でカードを使用していなくても付帯するのですから、かなりお得と考えて良いのではないでしょうか。さらに、賠償責任保険や携行品損害保険と異なり、入院保障については重複での支払いが可能です。医療費実費支払いではなく、かかった医療費以上に給付金を受け取る、いわゆる焼け太りも可能です。
結論
・賠償責任保険に未加入で、できるだけ安く賠償責任保険に加入したい→日常生活安心プラン
・携行品損害保険に未加入→持ち物安心プラン
・旅行中の死亡保障が必要→旅行安心プラン
・特に必要ない→ケガ安心プラン
私は善良な一般市民ですので携行品損害保険は1つで十分です。
まずは一般カードとゴールドはケガ安心プラン、プラチナプリファードは旅行安心プランに設定し、来年プラチナプリファードを解約した後は一般カードは引き続きケガ安心プラン、ゴールドは旅行時の支払いカードにするなら旅行安心プラン、しないなら引き続きケガ安心プランに設定しようと思います。
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